PokemonGOを開発した日本人
野村達雄(のむら たつお)

■プロフィール
 1986年中国黒龍江省生まれ長野県出身
 信州大学工学部情報工学科
 東京工業大学大学院情報工学研究科修士課程
 Googleエンジニア
 ナイアンティックゲームクリエイター ■生い立ち
祖母が中国残留日本人で、幼少期は中国の田舎にて育つ。
藁と土で出来た家で暮らし、主食はトウモロコシの粥で
デザートは水に砂糖をとかし野外で凍らせたものという
日本では考えられないような極貧生活を送っていた。 9歳の頃、日本の親族を頼りに東京へ移住し、その後長野県で幼少期を過ごす。
小さい頃はゲームが大好きで、友人の家でプレイするのが何よりの楽しみであった。
この頃に『ポケットモンスター』と出会い、一層ゲームにのめり込むようになる。
中学に入ると、ゲームをプレイすることよりもゲームの仕組みに興味を持つようになる。
新聞配達のアルバイトを始め、バイト代でPCを購入し独学でプログラミングを学ぶ。 よりコンピュータに関する知識を深めようと、情報系の大学、大学院へ進学する。
学生時代にGoogle社のインターンに応募し見事採用される。
これがきっかけでGoogle社に入社。
エンジニアとしてGoogleマップの開発に携わっていた。 同社では、エイプリルフールにてジョーク企画をするという文化がある。
その企画にて野村氏は、ドラクエのようなドット絵を用いた「ドラクエ風Googleマップ」や
150種類のポケモンを探す「Googleマップ・ポケモンチャレンジ」を提案、発表する。 このときの企画が後にPokemonGOに繋がっていくのである。 ■PokemonGOの開発
開発元であるナイアンティックは、元々Googleのプロジェクトとして発足した。
野村氏と同じGoogleマップ開発者がCEOと務めており、位置情報を利用した
「Ingress(イングレス)」というゲームを制作している。
このゲームで使われているGPS技術、地理データ解析技術、そして拡張現実(AR)
の技術を組み合わせて開発されているのがPokemonGOである。 またPokemonGOでは、スマートフォンに内蔵されたジャイロセンサー
(角速度センサーと呼ばれる)を使い端末の傾きを検出し、カメラが捉えた背景と
ポケモンを合成する際に現実世界にいるかのように表現している。 野村氏はゲームディレクターとしてPokemonGO開発のプロダクト管理を務め
同ゲームはリリースから現在まで世界中の人々が熱中するゲームとなったのである。